裏ヤン先生に愛されます


「そうなんかなぁ。あいちゃんが目の前におるーって分かったら、自然と笑顔になったんや」

「奏平らしいよ」

いつも笑顔で、だけど泣き虫で。

そんな喜怒哀楽の激しい奏平だけど、

1度もあたしに嘘をつかないんだ。

「あれ、あいちゃん。メールや」

「あ、本当だ」

「誰?」

「んー…と、類かな」

「俺もケータイ欲しいなぁ」

「親が駄目って言うの?」

奏平は残念そうに頷いた。

「来年も同じクラスになれるとええなぁ…」

「そうだね、来年は2年生かぁ…」

夏が来たのはあっという間で、きっと来年もすぐに来るんだ。

類からのメールは今日のことについてだった。

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