裏ヤン先生に愛されます
「ったく、あいら。こんなやつらまで一緒にしたくなかったけど、
お前が喜ぶと思ったからだ。
優衣ってヤツは…、他クラスの部活動で優先的に選ばれてな」
優衣はあれから、虎安クンと同じ柔道のマネージャーになっていた。
(あんな暑いの…よく行けるなぁ…)
「センセー、今年もよろしく」
「あぁ」
「へへ」
「…そうだな」
少しだけセンセーは寂しそうだった。
それをあたし以外にも皆見ていた。
「奏平、教室行こう。類と真希も」
部活のサッカーでは、沢山の男子達が今年も入部。
真希は剣道部で、優衣とは場所が近いからよく話せる。
あたしと優衣の共通点はなくて、時々メールをするくらいだ。
教室に行くと、あたしの隣は類だった。
奏平は出席番号1番。
「嫌や、こんな初めの席!」
わんっと吠えているけど、静かに目を逸らした。
(奏平はいつも1番だなぁ…)