裏ヤン先生に愛されます
「奏平、ほら。早く食べていくよ」
「あいちゃんー、俺課題終わってへん」
「仕方ないなぁ。ほら」
奏平が課題をやっている間、あたしが食べさせる。
まるで赤ちゃんのように。
(こうでもしなきゃ間に合わないって。奏平はもっと早めにすればよかったのに。本当に昔から変わってないなぁ)
「美味しい?」
口元に運ぶと、笑みが見えた。
「美味しいで。久しぶりや。あいちゃんの家で寝泊りやなんて」
「ホントだね」
「夕べは帰って早々、ご飯食べてすぐ寝たみたいやけど。
具合悪いん?」
「ううん、眠たかっただけだよ」
「そうなんや」
「うん、そうそう!」
センセーとのコトが頭いっぱいで。
何だか早く眠りたかっただけ。ただ、それだけだった。
「あいちゃん、手。止まってるで」
「奏平…もっと早く起きようね?」