あなたに送ったものでした
落ち着いて話そうということで、私たちはマックに入った。

まず、驚いた。
本当にびっくりした。

マックが3階もある...
ありえない!!

夜さんにもそう言うと、あははっと笑われた。

なんだかレジの前でどこに並んでいいかもわからない私は、若干挙動不審だったと思う。

夜さんに「先にレジで買っててね。俺は2階で席取ってるから買えたら来て」と言われ、

ヤバい!超大人だー!!っと思ってしまった。

なんとか注文したものを受け取り、2階へ向かう。

フロア全体を見渡すと、夜さんが手を振りながら席をたった。

「奥側に座ってね。俺も買ってくる」と言い、下へ降りて行く。

姉と腰を下ろし、フーッと一息ついた。

そして声を揃えて叫んだ。

「何、あの爽やかさは!ありえないから!!」

ホントありえない。

何なのあの爽やかさは...

間違いなく今までに会ったことのない人種だった。

いかにも大人というか、紳士的というか。

25歳だから年齢的にも確かに大人なんだけど、他とは何かが違う気がした。

これがオーラってやつなのかな?


夜さんが戻ってきた。

「じゃまず僕の話からするね。今まで1人でシンガーソングライターとして活動してきて、去年ファーストシングルをリリースしたんだ。それがこれ」

夜さんがギターを持って爽やかに笑っているジャケット。

見るからにスゴい。

なんでこんなスゴい人と向かい合って、私はポテトなんか食べてるんだろう...

自分の立場がまるでわからない。
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