不器用な彼の愛し方《番外編完結》
悠がこんな優しかったの初めて。
いつも自分中心で私のことなんかまるで無視だったのに。
しかも、斗真が一番わからない。
関わりのない無関係な私のことを、なんでそんなに気にかけてくれるのか。
....まあ、目の前で倒れられたら心配にもなるよね。
悪いことしたな。
教室には行かなくていいよね。
そのまま帰ろう。
...脳裏には斗真に待ってろと言われたことが浮かぶけれど、それを無理矢理消し去り靴箱に向かった。
靴箱に行くと、もう殆どの人の靴がなく少し驚いた。
そこまで時間が経っていたとは思わなかった。
そして、もっと驚いたのは
「...斗真」
斗真が昇降口に居たことだ。