*続*先生、甘い診察してください






何事もなく、また平和な日常が戻ってきた。




でも1つだけ。

少し困った事がある。





「あやちゃーん。今日も彼のお仕事場行くのー?」

「うん」




放課後になって、琉璃ちゃんとおしゃべりしながら帰り支度をしてる時だった。








「あやちゃ~ん。お迎えに来たよ~」



教室内に呑気な声が響いた。


ザワザワしてた空間は一瞬シンッとなったが、すぐにまた騒がしくなった。



キャーという歓声や、ヒューヒューという冷やかしの声。


中にはギャーという男の子達の叫びも。





「また来たね。彼」

「う、うん……」




前までは校門の前だったのに、今では学校の中に勝手に入ってきて、わざわざ私の教室までお迎えに来るようになった。



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