*続*先生、甘い診察してください
「なぁ智也、そんな深く考えんでも……」
そもそも、こんなにも敗北感を感じる1番の理由は……。
「歯科医とパティシエじゃあ……ダメだ。勝てない」
「お前、さっきから何言ってんの?」
呆れたように言いつつも、純は僕の頭をポンポンと撫でた。
「だってパティシエだよ!?人を幸せにする仕事じゃんっ!!甘い物を食べれば人はみんな笑顔になって幸せになる!!」
突然大声でベラベラしゃべり出した僕に、純は露骨に引いてた。
「その点、歯科医は人に痛みと恐怖を与える仕事じゃん!!人を笑顔にするどころか苦しめてるんだよ!?」
言い終わった後で息切れが。
やっぱもう年だね~。