追いかけても追いかけても
「本当に八代とはなんにもない!信じてくれるよな?」
本当に何もなかったんだろう。
でも、奏多の気持ちは?
私の側にあるの?
私が怖いのは体の浮気じゃなくて、八代さんを本気で好きでいる奏多の気持ちなんだよ。
「あゆ?聞いてる?」
一向に返事をしない私に苛立ったのか少し怒ったような声。
そんな変化にも気付けるのに。
あなたは私の側にはいてくれないの?
「聞いてるよ。なんにもなかったんでしょう?」
やっとの思いで出した声は凄く小さくて消えてしまいそうだった。