追いかけても追いかけても


連れてこられたのは空き教室。
扉を閉めると騒がしさはあまり聞こえなくなった。


「一昨日、帰らなくてごめん。飯も作ってくれたのに…」

奏多が私の顔を見て言葉を発するけど私は答えられない。
「いいよ」「なんで帰ってこなかったの?」「浮気したの?最低!」どれも私の気持ちを伝えるには違う気がする。

何も言わずに奏多を見つめる。
奏多は私が話す気がないのがわかったのか話し出した。


「八代といたってやつだけど、あれは本当だけど何にもないから!八代が彼氏と別れてへこんでて泣いてたから一緒にいただけなんだ」

八代さんと一緒にいたんだ。
もう泣きすぎて涙も出てこない。

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