追いかけても追いかけても

「おはよー。どうしたの?」
大学に入ってから仲良くなった、今野由紀が私がなかなか来ないのを不思議に思ったのか近づいてきた。

「あ、おはよ!別にー」
曖昧に笑う私に由紀は納得いかない顔をしながらも「そ?」となにも聞かないでくれた。

由紀は私が奏多を好きなのを知っていて応援してくれていた。
付き合うことになった時も心配しながらもよかったねと言ってくれた。

そんな由紀に甘えてしまってるところがあるけど由紀は頼られるのは嬉しいと笑ってくれている。

不安なことも由紀には言えるけどなんとなく言わなかった。
違う、言えなかった。
口にしてしまうと本当に奏多がいなくなってしまうんじゃないかと怖かったから。
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