あの頃の君へ
「隣で寝たら、何か間違いでも起こると思ってるんだろ?」
「ちがっ……!!」
「お望みなら間違い起こしてあげても良いけど?」
「けっ、結構です!あーもう寝ようっと」
Uターンしてベッドに倒れこむと、拓真が隣に入ってきた。
「ほら、一応まだ熱あんだから布団かけろよ」
「……。」
されるがまま布団に包まれ、拓真のいる方に背を向けて寝る。
「あ、朝みたいに触ったら訴えるからねっ」
「……」
「本気だからねっ……て早!」
もう寝てる……。
首まで布団にくるまってスースーと寝息を立てている拓真。
……寝よ。
何でこっちが緊張して眠れないのにコイツは……!!
目を閉じて数分、全く眠れそうになくて拓真の寝顔を恨めしそうに睨む。
てか、拓真っていつまでこっちにいれるんだろ?
向こうにいた時の話は聞いても教えてくれないし……。