思いよ、とどけ
すっと伸びる松浦くんの手。


冷たい手がおでこに触れる。


「熱っ」


松浦くんのおっきい声にビックリした。


「熱、だいぶ上がってるみたいだから、一回測ってみて…」


脇に挟んで暫くまつ。


ピピピピッ…


ちらっと見ると、39.8℃


「何度だった?」


「37℃ちょいだけど…」


「嘘つき…」
< 90 / 170 >

この作品をシェア

pagetop