姫は冷血王子の所有物
「さて、で、何食べる?」
「あっ!えっと…。」
(こういう時って、どうすればいいんだろう…?普通にいつも食べるやつにしたほうがいいのかな?あっ、でも部長に合わせたほうがいい?)
「どうした?」
悶々としていると、ずっと黙っているのをおかしく思ったのか、部長がこちらを覗き込んでいた。
パチリと至近距離で目があって、ドキリと心臓が跳ねる。
「あっ、えっと、こ、これにしますっ‼︎」
適当に指をさして、慌てて部長から離れる。
「ん?これか?こんなんでいいのか?」
「はっはい。私、それが好きで…。」
自分が何をさしたかも分からずに、ただ火照った顔を隠すようにそっぽを向く。