T&Y in神戸
ちゅっ
掠めるように柔らかな唇に触れる。
「なっ、なななな、」
真っ赤になって唇を押さえる由香利。
「ーーー行こうか。」
しれっと、手を引いて先へ進む。
「も、もう~~。」
また、からかう、と唸る由香利に、笑ってしまう。
「からかってないーーー昨日から“色々”我慢してんだ、煽んな。」
こんなんじゃ足りないと、握り締めた手の甲に唇で触れると。
「……外、なのに…」
うつ向いて、照れを誤魔化すように髪を耳にかける、由香利の耳は真っ赤だ。
ーーー逆効果だ、馬鹿。
「ひゃあっ」
うつ向いたままの由香利のキャスケットを、ぐいっと下ろすと、慌てて顔を上げる。
「もうっ!!」
頬を膨らませて、キャスケットを繋いだ手をほどかずに直す由香利。
髪がサラサラと揺れる。
「俺も、愛してるよ。」
「ず、狡い……不意討ち、なんて、」
黒目勝ちな瞳が、揺れる。
「どっちが。」
頬を指の背で撫でた。
ーーー可愛くて、愛しくて、どうにかなりそうだ。
