食卓
海鮮トマトソースパスタ
ナナに昼食に誘われて、

私は席を立った。





会社から少し歩いたところで

ナナのお気に入りの店が見えた。


小さな店だが、

そこそこおしゃれで

そこそこ客も入っていた。

何回か来たことがある。

味は普通だ。



「いやぁ味は普通だけど、

雰囲気にね、惹かれるよね」


ナナがそう言うのを聞いて、

イケメン店員目当てだろ、

と、しっかりツッ込んでおいた。



あははは。



窓際の席に通され、

私たちは向かい合って座った。

ナナはあたりを見渡す。


しばらくして、

ナナは諦めたような顔をした。

どうやらイケメン店員は

いなかったようだ。
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