赤い扉(ホラー)
「うん」


それを受け取って一口飲むと、ようやく生き返る気がする。


国方はさっきからなにやら落ち着かなさそうにウロウロと周りを歩き回り、安田は図書室へと向かっていた。


「国方、どうした?」


サヤカが国方に声をかける。


「あぁ……。やっぱ地下室になにかあると思って。俺、行って来る」


その場にいても解決しない、そう思ったのか、国方が立ち上がる。


「待て! 危ないから私が行く。国方は待ってろ」


念のため、片手に懐中電灯を持ち、サヤカがすぐにそう言った。


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