Ray







「 ……ここ 」


いきなり聞こえたその声に私はパチッと目を開けた。



「 瑛ちゃん……? 」


「 ……柴咲が心配してた 」


「 そっ……か…… 」


瑛ちゃんも私より芽依のほうが好きかな。


2年生になって私より芽依といたほうが楽しそうだったもんね。



私たちはもう……恋人ではいられない。



「 ここ……別れよう 」


突然、瑛ちゃんの口からでた言葉。


……覚悟はしてた。


私はまた涙が溢れた。


「 ……っ。ごめんっ……瑛ちゃん…… 」


覚悟はしてたし瑛ちゃんがその言葉を言うことも知ってた。


なのに、なんでこんなに苦しいんだ。






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