愛なんてない
あいつが作るシチューはどんなものか、ちょっと楽しみだ。
見送ってくれた時に「いってらっしゃい」、と頬を染めてぼそぼそ言う様はかわいいと思った。
あの時はヤバかった。抱きしめて唇を奪ってそのまま……なんて。教え子を相手に欲情する俺も相当ヤバい。
本当なら結婚前とはいえまだ独身なのだから、家に帰すのが筋だが。どちらにしても俺はあいつを手離せない。その自覚はあった。
あいつのぬくもりと匂い……柔らかさ。触れてると安心して癒される。
こんな気持ちは初めてだ。