愛なんてない
葵に死に別れて京子と引き離されて以来、数え切れない女と関係を持った。
だが、所詮はカラダだけだ。心までは求めやしない。
女という生き物は葵が全てで、後はただ快楽と欲情を満たすだけに互いに獣になり肉体を貪りあうだけ。
一時的な快楽に身を任せても、後は砂を噛んだような虚しさと灰色の感情が広がるばかりだ。
教職という聖職も今は昔。
ひとりの人間以前に己を抑え込み、理想的な大人を演じねばならない。
教育という大義名分と自己犠牲という綺麗事の欺瞞が、全てを浸食して縛りつける。