愛なんてない
そんななか、バタバタと近づいてくる足音が響いた。
「ちょっと、京! あんた肝心のメッセージカード忘れて……!?」
ハッと息をのんで立ち止まったのは里美だった。
「京! こんな雨の中いったいどうしたの……え、弥生ちゃん!?その血、どうしたのよ!!」
里美が駆け寄って俺に問うが、今はマトモに答えられやしない。
「弥生が死んじまう……弥生を助けてくれ……!」
自分かと疑いたくなるほどの力ない弱々しい声。
だが。
里美は手を振りかぶり、俺の頬を思いっきり殴った。