愛なんてない
何をしてもどんな仕打ちを受けようとも、弥生はただひたすら俺を求めて受け入れた。
苛立ちから怒りから乱暴を強いても、弥生だけは離れないと。そばにいると。
だから……
弥生が俺から離れていこうとしたあの桜の下で。
彼岸桜の桜の下での出会いを彷彿とさせるそこで。
俺は弥生を――
俺自身の衝動で縛りつけた。
愛なんか、なかったはずだったのに。
俺は――。
いったいなにをしていた?
弥生が……ずっと側にいるとそれがあたりまえだという傲慢な考えを抱き、自分の都合で傷つけて。