愛なんてない
今お兄ちゃんに電話したらきっと好きだと叫んでしまう。
わたしはもう、止まれなかった。
16年間ずっと耐えに耐えてきた想いは、小さな胸に仕舞うにはあまりに大きすぎて。
わたしは、今まで咲子さんに嫉妬してわざと彼女の飲み物を買わなかったり、彼女の布団を汚した事を告白した。
そうだよ、わたしが一番大切だったのはお兄ちゃんなんだ。
だから咲子さんに嫉妬して、2人の睦まじい姿を見たくなくてわたしは帰りたくなかったんだ。
わたしはもはや恥も外聞もなく、相良先生にすがりついて慟哭する。