カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
新規事業部に異動が決まりつつある逸希に中途半端に仕事は任せられなかった。


「入るよ」


逸希が軽くドアをノックして入って来た。


「今、手が離せないの」


「そうか・・・」


逸希はデスクの空いたスペースに私のいつも飲む銘柄の缶コーヒーを置いた。



「ずっと…執務室にこもりっぱなし。喉乾いただろ?」



逸希は色素の薄い瞳で優しく私を見つめて口許には笑みは浮かべる。



『ありがとう』と素直に言えばいいのに。私は突っ張った。



「いらない。忙しいし、出て行って下さい」


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