カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私を執務室に残して、近所のコンビニへと夕食の買い出しに出かけた逸希。


私は一人で彼の帰りを待ちながら、文書作成に集中する。


「ただいま」


「お帰りなさい」


逸希はパソコンの脇にコンビニの袋を置いた。


温かいお弁当の香りが食欲をそそる。


「唐揚げ弁当で良かったか?」


「うん。お金はどうしよう?」



「俺の奢りでいいよ。定時で帰るお前を引き止めて、残業させているのは俺だからだな」


逸希は私の目の前のソファに腰を下ろして、コンビニの袋からお弁当を出した。


「仕事は中断させて、腹ごしらえだ。莉那」


「そうね」


私もパソコンをスリープ状態して、コンビニの袋に手を掛けた。

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