カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
私は高木さんと休憩の時間を合わせて、外でランチを食べる。


会社から少し離れた洋食店の日替わりランチを食べながら、高木さんの相談に乗った。


「商品企画の樋渡係長の補佐役?」


「あ、はい…」


樋渡係長か…彼は虎ノ門にある商品開発センターの飲料研究室の室長を務めていた人。
早稲田大学理工学部卒の理系男子。
『新規事業部』の商品開発課の責任者として本社勤務となった。
見た感じは、無愛想でとっつくにくそうなタイプ。
でも、悪い人ではないと思う。


「樋渡係長のコトは良く判りません…あの人、何を考えてるか判らないから…怖いです。でも、遊佐課長の命令だし、仕方がなく引き受けましたが…」


「遊佐課長の命令か…でも、どうして?高木さんに補佐役を頼んだのか…判らないわね…」


逸希を何を考えて、樋渡係長の補佐役に高木さんを抜擢したのかな?





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