カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~

逸希side-

莉那が侑平に紹介したオンナは俺の元カノの麻生だった。
莉那と麻生。

こうして見ると二人は少し似ていた。

俺は麻生にも莉那の面影を追っていた。

麻生との恋愛だけは忘れるコトが出来ない。
―――――いや、忘れてはいけないのだ。

俺は麻生のカラダを傷つけてしまったのだからーーー・・・

仕事で顔見知りだと言うコトにしたが…


「私、材料切って来るね」


「頼む」


莉那はキッチンの方に姿を消す。


「俺、ちょっとトイレ」


侑平はお手洗いに。俺と麻生が目を合わせた。


「逸希、私のコトは莉那に話してないのね…」


「俺達、結婚するんだ。余計なコトは言わないでくれ。麻生」


「言わないわよ。逸希に別れを切り出したのは私だから…」


「・・・」


「でも、あれから…生理不順でね」




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