カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
二人の未来だけを見て行きたい。

でも、麻生の存在がいつまでも…私に付き纏う。


「俺は麻生を妊娠させた。だから、オトコとして責任取ろうとプロポーズした。でも、麻生は拒んだ。彼女は結婚よりも仕事を選んだ。俺に内緒で中絶手術も予約した。しかし、手術を受ける前にお腹の子は流産。彼女の妊娠は子宮外妊娠で、二つある卵管の一つを失ってしまったんだ・・・」


「・・・」



「卵管を失った事実は別れた後で知った。よりを戻そうとしたが、麻生は拒んだ。他のオンナは忘れても麻生のコトだけは忘れらなかった。俺は彼女のカラダに傷を残したのだから…」


藤ヶ谷副社長との見合いを真剣に考えられないのは逸希のせい?


濱部副社長もこのコトを知っているんだ。


だから、私と逸希との結婚を祝福出来なかった。


「それがお前の知りたかった俺と麻生が別れた理由だ、これで満足か?莉那」


「逸希…」














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