カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
――――――俺の腕の中に莉那が居る。


彼女の温もりと匂いが俺に不埒な感情を呼び覚ます。


やんわりと抱きしめていた両腕に思わず力を込めて、ギュッと抱き締めてしまった。


「!!?」


俺の腕の中でもがいて抵抗する莉那の耳許で囁く。



「少しだけ、このままでいさせろ」と・・・傲慢な言葉で莉那を暫し、自分の腕の中に閉じ込めた。



今日が初出勤だと言うのに。莉那がセクハラだと沢木部長に相談すれば、実績を上げる前に俺は終わりかもしれない。


俺は大胆なコトをしてしまったと後悔した。





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