君と2回目の恋を
広間に行くとすでにみんな集まっているようだった



俺らの総会はほとんど会議みたいなもんだ



学校でゆうと生徒総会みたいなやつ





だから椅子が人数分用意してある


幹部が1番前に座って、その後に支部長がいる



支部長より後ろは来たやつから座っている






で、俺は一段高くなってるところに立つ





視線が俺に集まる




ゆっくりみんなの顔を見回す


ほとんどは今から俺が何を言うか知らない




「今日集めたのは1つ報告があるからだ



……夢華が見つかった」





淡々と事実を述べる



一瞬のちんもく





そして歓声







「まじかよ」


「やっとだな、ほんとによかった」


「どこにいたんですか?」


「信じられねぇ」





途端に騒ぎ出すみんな


喜ぶ声を聞いて夢華の存在の大きさを実感した



そして、どれだけこいつらが夢華を心配してくれていたのかも





「夢華の捜索ご苦労だった


あいつが見つかったのはお前らの協力のおかげだ


感謝するありがとう」






礼をするとさらに歓声と拍手があがった






「あとは颯太から連絡だ」




あとは例の件を颯太に説明してもらう




「夢華が見つかったのは喜ばしいことだ



で、そのことについてだが、今から言う事を必ず守ってくれ


これは総長の意思だ



まず一つめ

夢華は引き続き姫とする


二、姫が総長の女であることは伏せておくこと」





颯太が二つ目を言ったあと少しざわついた



「静かにしろ、何か言いたいことがあるやつは?」


「はい、姫が総長の女であることはすでに夢華さんも知っているのでは?」





質問したのは響也だった




「あぁ、その答えは今から言うことに関係している


三、夢華には記憶がない



手元の資料でわかったと思うが、夢華は桐という男にDVを受けた

その影響で、桐と一緒に住む以前


つまり俺たちといた時の記憶がない



夢華もそのことは自覚しているが、混乱させないように伏せておくことにする



以上だ」





ざわめきは先程より大きくなった



悲しむ者、困惑する者、桐に対して起こる者




反応はそれぞれだが、異論はないようだ







「ではら最後に夢華から挨拶がある」




颯太がいうとざわめきは一瞬にして静まった






ゆっくりと奥の部屋から夢華が、陽翔に連れられて出てきた





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