ハートロッカー
部屋に入ると、息を吐いた。

電気をつけると、
「あ、角部屋なんだ」

だから値段が安いのかと、そんなことを思った。

ソファーのうえにカバンを置くと、テレビをつけた。

くだらないバラエティー番組が映った。

…音がないよりかはまだマシかも。

腕時計を外して視線を向けて見ると、7時を過ぎていた。

ここについてから宿を探すために歩いたり、晩ご飯を食べたりしてたから、もうそんな時間になるか。

あっちはどうなっているんだろう?

大政は、気づいたのだろうか?

あたしが逃げたことに、彼はどう思ったのだろう?
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