スイートな御曹司と愛されルームシェア
「すまない。それはわかってるんだ。痛いほどわかってる……。これが咲良さんを裏切ることだというのもわかってる……。だけど、果穂の家族に結婚を認めてもらうには、こうするしかなくて……」
「そこまでして私を追い出そうとするのは……私があなたのことを好きだから?」
果穂が気づいて嫉妬しているのかと思ってそう訊いたのだが、恭平は驚いたように目を見開いた。
「咲良さんが僕のことを……?」
「あ、違うんだ」
言ってしまったことを後悔した。こんな形で告白などしたくなかったし、そもそも伝える気もなかった想いだった。思わず下唇をかむ咲良に、恭平が言う。
「少子化で、一人当たりの子どもにかける学費が高くなったとはいえ、塾として生き残っていくのは大変だということは、この三年で嫌と言うほどわかった。今のままで果穂とその子どもを養えるのか、と責められては、返す言葉がないんだ。咲良さんに選択肢がないと言ったけれど、選択肢がないのは本当は僕の方なんだ……」
「だからって、そんなに簡単に諦めていいの? あなたが目指していたきめ細かい指導は? 英進会じゃ前の予備校に戻るのと同じよ?」
咲良のすがるように声に、恭平が悲しげに首を振った。
「そこまでして私を追い出そうとするのは……私があなたのことを好きだから?」
果穂が気づいて嫉妬しているのかと思ってそう訊いたのだが、恭平は驚いたように目を見開いた。
「咲良さんが僕のことを……?」
「あ、違うんだ」
言ってしまったことを後悔した。こんな形で告白などしたくなかったし、そもそも伝える気もなかった想いだった。思わず下唇をかむ咲良に、恭平が言う。
「少子化で、一人当たりの子どもにかける学費が高くなったとはいえ、塾として生き残っていくのは大変だということは、この三年で嫌と言うほどわかった。今のままで果穂とその子どもを養えるのか、と責められては、返す言葉がないんだ。咲良さんに選択肢がないと言ったけれど、選択肢がないのは本当は僕の方なんだ……」
「だからって、そんなに簡単に諦めていいの? あなたが目指していたきめ細かい指導は? 英進会じゃ前の予備校に戻るのと同じよ?」
咲良のすがるように声に、恭平が悲しげに首を振った。