秘密の館

お婆ちゃんは二階へ上がりひとつの部屋の
中へ案内した。


「ここの部屋は海人の部屋よ。すぐ隣にあ
る部屋は真美の部屋。真美はまだ6歳だか
らそれなりに子供部屋らしくしたわ。」


「あぁ、わかった。」


「それからもう一部屋、とっておきの部屋
があるから来なさい。」



....さらに三階へと上がった。



そこにある1つの扉を見た海人は、この部
屋がなぜか特別としてあるような感じがし
た。



不自然にも、3階にはこの頑丈な扉がある
部屋以外に何もなかった。



お婆ちゃんがその扉を開いた。



........ギッ ギーー



....そこにあったのは、素敵な広い図書室
だった。


「わぁー。とても素敵な部屋ですね。」


「えぇ。童話も沢山置いてあるから、真美
にでも読み聞かせして上げなさいな。」


「うん、ありがとう。」


「それから、 真夜中 特に24時になる頃に
は消してここの部屋には入らないこと。
いいわね。念のため、夜中は鍵を閉めてお
くことにするわ。」


「それは何故なの?」


「さぁ、今日はもう遅いわ。夕食の支度を
させてあるから下へ行って待っていて。」

お婆ちゃんは 誤魔化すように言った。


「う、うん。」


そうして海人は、図書室の疑問を抱きなが
らも下へおりて行き、食卓に座った。




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