KISS

「ってか、
アヤカはあたしが本気で好きな人できたこと無いって言いたいの!?」


「・・・否定できる?」


「・・・・・・できない・・・かも。」


「でしょ?」


アヤカが自信満々の笑みを見せる。

柄でもないが、ちょっと悔しい。


「そうゆうアヤカは本気で恋したことあるの?」


「・・・無いけど・・・
少なくとも好きじゃない人とは付き合わないけどね。」


なんかあたし墓穴掘られてるのかなー・・・?


「アヤカって好きな人できたことあるの?」


「んー・・・幼稚園のときぐらいじゃない。」


「・・・それってしてないに等しくない?」


「そうかもね。」


「今は居ないって事?」


「うん。でもなー・・・ほら。
あたしアイツ結構タイプだよ。」


アヤカが教室の窓を開けて、
校庭を指差しながら言った。


文武両道。
整った顔立ち。


「・・・ああ。緋崎レンね・・・」


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