きみの声を聞かせて



放課後まだまだ先なのにと思いながらも、わたしはレポート用紙に



((おはよう!それって翔矢くんも一緒だよね?))



なんて当たり前のことを書く。



どれどれ?と言いながら、わたしのレポート用紙を覗く渚くんは



「そのつもりだけど。翔矢いたら嫌なの?



もしかして喧嘩したとか?」



と心配そうにわたしを見つめてくる。



わたしはそう言う渚くんに思いっきりフルフル首を横に振る。



「そう?ならいいけどー!最近スリーポイントの調子がいいからリベンジしたかったんだけどなー!」



と言って、渚くんは席に座ってぼやいていた。



そして後から来た麻美はわたしの表情やレポート用紙を見てニヤニヤしながら笑っていた。



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