きみの声を聞かせて



あっ……。



考えながら動かしていたあみだくじの線が止まった。



辿り着いた先は……



一つだけ書いた「バスケ部」のところ。



5本も書いたのに



ここにはきっと来ないだろうと思っていたのに



バスケ部と書いたところからやり直してみても、線がなくなったところはやっぱり……



最初に自分が選んだ線だった。



溜め息を吐いて、両手で顔を覆う。



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