Kiss of a shock ~涙と~
じいちゃんがくれた腕時計は外国の時計でやたら高級な時計だった。


まだ子供だった俺は、こんなもんいらないと言って突っ返したけど、じいちゃんが死んでから俺名義の貸金庫の中にこれを見つけた。


手紙と一緒に。


『健二と繋がる、同じ時を刻む時計だ』・・・と。


だから、分かった。


じいちゃんはきっと、健二にも同じ物を贈ったんだろう。


健二と俺を、再び繋ぐ…その為に…。


「・・・健二、なのか・・・?」


健二は、訝しげに男を見返して、それから、ようやく気がついた。


・・・まさか。


時が二人の風貌はすっかり変えてしまっていた。


だから、すぐに気がつくことは難しい。


けれど、間違いない。


何故か胸に核心をもって、健二は問い返した。


「直人…?」
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