Kiss of a shock ~涙と~
抗う気力もない。


その重なった唇に魂が吸い取られていくみたいに感じていた。


口の中に、何かが入ってきて万理香の舌を絡めとろうとする。


何、これ・・・!


ぞわっと背筋に悪寒がはしる。


涙がにじんで、万理香は眉をしかめた。


「おいおい、何だよ、横取りか。」


「ふざけんなよ日本人が!」


直人は、女の唇を解放し、力の抜けた女がへたり込むのを確かめると


微笑んでから、ふたりの男に言った。


「こいつは行かないってさ。」

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