Kiss of a shock ~涙と~
カンカンと、鉄の階段を降りていく。


健二は、また深く万理香を傷つけてしまったな、と思いながら自虐的に微笑んだ。


それを見ていた車の扉を開けた陣内が言う。


「どうでした?」


健二は肩を竦めて、車に乗り込んだ。


「一筋縄ではいかないようだよ。」


陣内は車の扉を閉めて、それから助手席に乗り込んだ。


車がゆっくりと動き出す。


「可哀そうにね。あんな事があったんだ、忘れる事なんかできるわけがない。」


「健二さんが思い出させてるんでしょう?」


ふふっと笑って陣内が言うと、健二はそうだなと笑って答えた。


「意地悪しちゃって・・・そんなにあの子が良いんですか?」
< 80 / 347 >

この作品をシェア

pagetop