Kiss of a shock ~涙と~
万理香は苛立って、震えるこぶしを握り締めて言った。


「私は、あなたとは違います。」


ぴくりと身を揺らし煙草を灰皿に押し付ける。


「・・・何ですって?」


「あなたみたいに、男しか見えていない女と、私を一緒にしないで下さい!」


万理香が睨み据えると、陣内はふるっと身体を揺すった。


怒らせた―、そう思ったけれど陣内はふうと息をついてしばらくの間を置いて言った。


「一筋縄ではいかないっていう言葉、にも納得ね。」


・・・?


陣内は鞄の中からごそごそと何かを取り出すと万理香に突き出した。


それは、白い封筒だった。


「・・・何ですか?」
< 92 / 347 >

この作品をシェア

pagetop