紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
『“干支”をぐるりと一周…。』
りとさんの言葉に
本当にいつの間にか
12年の月日が経ってしまった事を
改めて実感させられた。
『……あっ、悪いな。
ただでさえ気分悪い時に
しんみりさせたな……。』
黙った私にりとさんが
申し訳なさそうに視線を向け直した。
「……あっ、いえ、あっ、りとさん。
お願いが…あるんですが…。」
私は慌てて首を横に振った後すぐに
背筋をピンと伸ばし
バクバクなり始めた緊張を抑えながら
『……うん?何だ?』
と、首を傾げる彼の顔を見つめると
「……あっ、その…りとさん。
今年も…あの…命日の…お墓参り…。
私と一緒に行って貰え……ますか?」
と、たどたどしくなりながらも
目の前に座る彼に対して私は
何日も前からずっとお願いしようと
思っていた事を静かに伝えた。
すると
『…わざに聞くまでもねえだろ?
俺が『今年は行かねえよ。』とでも
言うと思うのか?
言った年があったか?
…言う訳ねえだろ…馬鹿。』
彼は低い声でそう言うと
はぁっとため息を吐いた。