学祭探偵ゲーム
麻雨視点
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奈々ちゃんが帰ると急に音楽室が静かになった

「な、なぁ本当に清本に主役をやらせるのか?」

音佳が心配そうな顔をして俺の顔を覗き込んでくる
ん?っていうか今...まさか...

「へぇ~心配?♡」

「なっ!?べ、別にそんなんじゃねぇよ!!///」

うわぁ完璧にそうだ

「音佳...奈々ちゃんに惚れたね♡」

「はぁっ!?///」

「さっきまでバカ女って言ってたのに急に清本って言い始めたよね♡」

「そ、それはっ」

おれたち演劇部はは外を歩けばいっつも女子たちに囲まれて
女子たちにはうんざりしていた
みんないかに自分をかわいく見せようかいかに周りの女子を蹴落とそうか必死だった
そんな女子しか見てこなかった音佳はさっきの自分はほかの人の二の次という
奈々ちゃんを見てきっと
そしてそれは音佳だけじゃなくて

「つばさとたくみもだよね♡」

「えぇ!?」

あっ音佳気づいてなかったのか
まぁ自分が好きだって自覚してないくらいだしなぁ

「あぁばれてた?清本さんかわいいよね」

松田はあっさり認めたけど...
たくみは―――そうもいかないよね

「・・・・・・」

無言でこちらを睨みつけてくる
おぉ―――怖い怖い...

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