学祭探偵ゲーム

「奈々主役のくせして学祭準備をさぼって川上君とデート?」

「ち、ちが...」
「違わないよね」

どうしよう莉奈めっちゃ怒ってる

「違うわよ!!奈々ちゃんは立て付けの悪いこのドアのせいで2時間以上も屋上に閉じ込められてたの!!」

千春先輩...ちゃんと爆弾のことは伏せてくれてる

「へぇーそれがほんとならさっきの秘密って何?話を聞く限り秘密にしなきゃいけないようなこと何一つないよね?」

「秘密っていうのは誰にも言わないから秘密なの!今初めて会ったあなたなんかにわざわざ説明するわけないでしょ!!」

「あっそ、それよりあなた『オネェ』の千春先輩ですよね?さっきお友達が探してましたよ千春ちゃんが教室に鍵を取りに行ったまま帰ってこないって」

そんなわざわざオネェを強調しなくても...

「っ!!奈々ちゃん、たくみごめんねわたし行かなきゃダメみたい」

千春先輩は走って行ってしまった

「匠先輩、私たちも学祭の準備がありますので」

莉奈が私の手を引っ張る

「あっ川上君!!アレ探すのあとはよろしくね!!」

川上君はこっちを見てグッと親指を立てた

「奈々アレ探すのって何?」

「えっ?あっ」

しまった...なんでこう平然と言っちゃったかなぁ

「それも秘密?」

「あはは...ご、ごめん」

「別にいいけど」



なんか今日の莉奈一言一言がずっしり重くて冷たい
そりゃそうだよね
ただでさえ一週間学祭の準備を休んでたのに
さらに主役になってもまだ3時間もさぼってしまったんだもの


どうにかして挽回しないと...!!

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