あたしは、悪魔と契約しました。
あたしの言葉に、聡は吸っていた煙草を落とす。


「聡さん」


樹は、そんな聡に声を掛ける。


でも聡は何も言わず、黙ってあたしのことを見てくる。


「知り合いなのか?聡さんと」


哲也が、あたしに尋ねてくる。


知り合いでは、ない。


でも、聡のことは知ってる。


だって、、、


家族だから、兄妹、、、だから、、、


「あの人たちは、何も変わらない。そして、あたしは、、、あの人たちの中で、、、今も、生きてなんかいない」


その言葉に、聡は目を見開く。


たぶん、あたしが誰か?気付いたのだろう。


気付かない方が、おかしいのかも、、、しれないが。


「、、、ち、、ひろ」


聡は動揺しながらも、そう、、、あたしの名を、呼んだ。

< 78 / 297 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop