家族ごっこ
「家族になってください」
「……」
いきなり言われた一言に、さすがにびっくりしましたよ、えぇ。
「家族…ですか?」
「はい、家族に」
「えっと、それは楷さんからのプロポーズ…と見ていいですかね」
「いえいえ!」
ぶんぶんと首を振って。
「あなたには『弟や妹を気にかけるツンデレ系なお姉ちゃん』になってもらいます」
「はあ?」
なんだその二つ名は。
「まず一から説明しますね」
是非お願いします!
私このままじゃとんでもないこと妄想しちゃいそうっすよ!
「この国では、文明の発展と共に家族との繋がりが薄まって来ています。
それをわが社――リヤン社は憂いたのです。
こんなことではイケない、と」