みすみの花が開くとき
柾はばつが悪そうに言った。


「悪いな、誠。紅葉は、雪が心配なだけなんだ」

「あぁ。気にしてない」


目付きといい、去り際といい、武士みたいな人だったな。


「そうか…」


柾は、部屋に戻るような素振りを見せない。


「柾は、どうしたんだよ?」

「…あぁ。

俺の話はな、お前が思ってるより沢山の人間が、お前ら二人の…正確には、雪のために動いてるって話だ」

「は?」


英兎が色々してくれたのは知ってるけど。





それにしても、恐い言い方だ。

ヤバい話かもな。





柾は顎に手を当てた。

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