今年の夏休み
俺の隣に座るように促され、
ワタナベもとい、ルルちゃんはニコニコと笑顔で隣についた。
思わず声を上げそうになった俺を、
ヒールの踵でつま先を踏んづけられた。
くう、と声が出て、ワタナベを睨みつけると、
ニコニコと笑いながら「よろしくお願いしまーす」なんて言ってる。
言うな、ってことか。
まだ高一でヤバいことをしてるのは確かだ。
しかし、なんなんだ?こいつは。
いつもは素っ気無い態度でいるのに、今は別人だ。
顔もそうだけど、態度も。
ひらひらしたピンクのドレスを着たワタナベは、
他の人達みたいに胸は開いてなくて、ちょっとホッとする。
しかし肩から白い腕が出ていて、それを見ただけでドキドキした。
店長の空いたグラスに水割りを作ったり
さりげなく灰皿をチェンジしたりする手つきはこなれていて、
俺は目を丸くする。
喋りも慣れた感じだし、どういうつもりなんだろう?
こういう店で年齢を偽ってバイト、だなんて。
俺は次々と、グラスを空けていった。
気が付いたら、完全に酔っ払っていて、ろれつも回らない。
「ワタルたん、だいじょーぶ?」
「らいじょーぶれすって~。わい、ハタチっスから、ハタチ」
「あんま飲み慣れてないでしょ?平気なの?」
「酒っ!もう1杯くらはいっ!」
お姉さん達は困ったわねー、なんて顔を見合わせて
バイト仲間達は「いいぞいいぞ」とはやし立て
気が付いたら、トイレの個室で便器に顔を突っ込んでいた。
ワタナベもとい、ルルちゃんはニコニコと笑顔で隣についた。
思わず声を上げそうになった俺を、
ヒールの踵でつま先を踏んづけられた。
くう、と声が出て、ワタナベを睨みつけると、
ニコニコと笑いながら「よろしくお願いしまーす」なんて言ってる。
言うな、ってことか。
まだ高一でヤバいことをしてるのは確かだ。
しかし、なんなんだ?こいつは。
いつもは素っ気無い態度でいるのに、今は別人だ。
顔もそうだけど、態度も。
ひらひらしたピンクのドレスを着たワタナベは、
他の人達みたいに胸は開いてなくて、ちょっとホッとする。
しかし肩から白い腕が出ていて、それを見ただけでドキドキした。
店長の空いたグラスに水割りを作ったり
さりげなく灰皿をチェンジしたりする手つきはこなれていて、
俺は目を丸くする。
喋りも慣れた感じだし、どういうつもりなんだろう?
こういう店で年齢を偽ってバイト、だなんて。
俺は次々と、グラスを空けていった。
気が付いたら、完全に酔っ払っていて、ろれつも回らない。
「ワタルたん、だいじょーぶ?」
「らいじょーぶれすって~。わい、ハタチっスから、ハタチ」
「あんま飲み慣れてないでしょ?平気なの?」
「酒っ!もう1杯くらはいっ!」
お姉さん達は困ったわねー、なんて顔を見合わせて
バイト仲間達は「いいぞいいぞ」とはやし立て
気が付いたら、トイレの個室で便器に顔を突っ込んでいた。