【短】あの人と私~赤ずきんの恋~
今日は、学校中が盛り上がっている文化祭。


私は、女子生徒と一緒にたこ焼きを食べたり、カラオケ大会を見に回った。




あの人に別れを告げてから、私は図書室に行っていない。


ホームルームであの人の視線を感じながら、私はその視線に気づかないふりをしていた。




あの人は、どんな瞳で私を見ているの…?


何度も振り向きそうになった。


けれど、こわくて見れなかった。




あの人の心が、私に向いていないことに気づくのがこわい…


あの人の心が、私に向いていることに気づくのがこわい…




あの人が好きすぎて、


私はあの人を見れなくなっていた。











月日は刻々と過ぎていき、野田先生が復帰した。




私は、あの人と顔を合わせることすらなくなったのに、


あの人への想いは消えなかった。




あの人の就職が内定したと聞いた時、私は心の中で『おめでとう』と喜んだ。

本当は拍手したいくらい嬉しかったんだ。



あの人は、今どんな思いで高校生活をおくっているんだろう…。


明日から、あの人にとって最後の冬休みが始まる。





あの人にとって、

幸せいっぱいの冬休みになりますように…。








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