17歳の遺書
俺はその子をおろし、しゃがみこんだ。







『名前はなんていうの?』




さっきみたいにならないように優しく言う。さっきも結構優しく言ったつもりなのにな......





『ぅ、、う、、、いつき...』
とそのこが泣きながらこたえる。





いつきか、いい名前だな。とぼそっと声に出す。




一瞬、いつきが反応する。





『いつき、男の子はずっと泣いたらダメなんだぞ。女の子を守らなきゃいけないから。』





『女の子を守るの?』

と俺の言葉を聞いて、少し泣き止んだいつきが聞く。







『うん。いつきは誰かが泣いてたら悲しくなるだろ。』




『うん。悲しい。』


完全に泣き止んだいつきが答える。




『だろ。だから、男は泣いたらダメなんだよ。女の子をずっと守っていけるように。お母さんは、いるだろ。まずお母さん探そうな。』






と言う俺も美帆を守れてないじゃん。
俺って最低だ





『うん!分かった。』







笑顔になったいつきの手を引き美帆の元に戻る。


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