17歳の遺書
『何話したの?』
とむすっとした顔の美帆が、聞いてくる。





俺はこっちをじっと見るいつきに、喋らないように耳打ちして、
『男同士の秘密だから。』
と言った。








本当はいっても良かったんだけど、照れくさいし、言えない。






また美帆はむすっとして、
もういいよ、と怒って歩いていってしまう。





それをなだめるように俺は美帆の手をとる。




、みーほ、怒るなって。
ほら、いつきのお母さん探さないと。






美帆はいつきに向き直り、
『いつきって言うの?かっこいい名前だね!!』




『でしょ!ママがつけてくれたの。』



いつきが嬉しそうに答える。
それを見て嬉しくなったのか美帆もまぁ機嫌が直ったみたいで、





『よしっ、いこっ!交番かな?』




はいはい、お嬢様。行きましょう。
と確か、ここら辺だったなと記憶を頼りに交番の場所に向かった。







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