17歳の遺書
優太side





やっぱり美帆とはなれるのはさみしくて、切なくて、
でも今日のことを思い出して、にやにやしてしまう。




道行く人の視線がささるけど、
今はそんなことどーでもいい。






ただただ幸せで、ずっとこの幸せを感じていたい。かみしめて、たくさん味っていたい。







喧嘩をして、美帆を抱きしめて、キスをして、俺が普通の男だったら、、、



何度考えても見つからない答えは、
ずっとずっと俺を苦しめて。
その苦しみを毎日優しくほどく美帆に、
大丈夫と笑う美帆に、






俺は毎日恋をする。
日に日に好きになっていく。
昨日よりも今日。今日よりも明日。







そして.....
最近気づいたことがある。
余命宣告をされて、
俺には明日が来ないかもしれないことを、身をもって知った。そして体に刻み込まれた現実。





俺には悲しみをぶつける人も、いなかった。俺には明日さえもなくて。




だから、その日のうちに伝えたいことは全部伝えよう。って、
今日を精一杯生きよう。って。



そしたら俺は、手術の前、
美帆に笑って言えるような気がする。





『俺は、精一杯生きたから。今日も伝えるわ。
ずっとずっと愛してる。これからもずっと、俺は幸せだったよ。ありがと。』






そしていつか胸を張って言いたい。







『ずっと美帆の笑顔を守るから。
..............俺についてきてほしい。』






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